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ダンプのヒンジはどうやって交換する?選定のポイントや交換時の注意点を解説

2026年1月19日

ダンプのテールゲートがスムーズに開閉しなかったり、ロックが正常に行えなかったりする場合はヒンジが損傷している可能性があります。無理に使用を続けると、重大な事故につながることもあり危険です。

本記事では、ダンプのヒンジを交換するタイミングの見極め方や、交換する際の部品の選定方法・注意点について詳しく解説します。


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【この記事で分かること】

  • ・なぜダンプのヒンジの交換が必要なのか
  • ・ヒンジの交換方法(交換手順・部品の選び方)
  • ・ヒンジ交換時の注意点

ダンプのヒンジの劣化・破損時は早めの交換を

ダンプのヒンジは構造上、重量のあるテールゲートを支えながら回転軸の役割も担っているため、負荷のかかりやすい部品です。そのため、長期間の使用によって、ピンや軸が摩耗してしまうことがあります。

また、荷下ろし時にゲートへ強い衝撃が加わったり、バック時の接触でヒンジが曲がったりすることがあります。さらに、サビや汚れの蓄積によって可動部が固着し、動きが悪くなるケースが見られることもあり、劣化しやすい部品です。

劣化を放置すると、アオリやテールゲートがスムーズに開閉できなくなり、最悪の場合はヒンジが破損してアオリやゲートが脱落する危険性もあります。以下のような症状が見られる場合は、早めの交換を検討してください。

  • ・開閉時に異音がする、または動きが重い
  • ・ピンやヒンジが摩耗・変形している
  • ・サビで腐食が進み、潤滑しても改善しない
  • ・開閉角度がズレている、ガタつきがある
  • ・ロックが掛からない・外れない

交換するダンプのヒンジの選定方法

ダンプのヒンジには主に以下の部品が使われています。

  • ・上部受け
  • ・上部シャフト
  • ・テールゲートヒンジ

ヒンジを交換する際の、それぞれの部品の選定方法について解説します。

上部受

上部受は、後述する「ダンプ上部シャフト」とセットで使用する部品です。
ダンプアップするとテールゲート下部のロックが外れ、上方向に開く仕組みになっています。

また、回転軸の固定を解除できるため、上開きだけでなく下開きにも対応できます。
荷下ろしの状況に合わせて開閉方法を柔軟に選びたい場合に適しています。

上部受

新しい上部受を選定する際は、現在装着されている上部受の「高さ」「軸高さ」「軸径」「幅」「厚み」の5点を計測します。計測した寸法から、ヤマダボディーワークスの商品ページの図面から選定します。

ヤマダボディーワークスでは「2t用」「4t用」「大型(8-10t)用」と、トラックのサイズに合わせて複数の種類のダンプ上部受を扱っているため、多くの車両に対応可能です。

〇車格(分類)による商品例
【2t用】
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部受 2t用 R
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部受 2t用 L

【4t用】
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部受 4t用 新型 強化型 R
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部受 4t用 新型 強化型 L

【大型用】
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部受 大型(8-10t)用 旧型 R
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部受 大型(8-10t)用 旧型 L

上部シャフト

アオリの上部についている、ヒンジの軸となる部分です。

上部シャフト

上部シャフトを交換する際は、まずは上記と同じ方法で現在装着されている上部受の選定をします。次に選定された上部受に適合した上部シャフトを、商品ページ内の「関連する商品」から選び、左右の必要な方向を選んでください。

選定した上部シャフトの図面から、「軸高さ」「シャフト幅」「シャフト径」の3点を計測し、装着されている上部シャフトとの適合を確認することで、車両に合う上部シャフトを選択できます。

上部シャフト

なお、大型ダンプ用の上部シャフトはありません。

〇車格(分類)による商品例
【2t用】
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部シャフト 2t用 R
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部シャフト 2t用 L

【4t用】
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部シャフト 4t用 強化型 R
>ヤマダボディーワークス ダンプ上部シャフト 4t用 強化型 L

テールゲートヒンジ

テールゲートヒンジは、テールゲートの上開き時の軸となる部品です。
軸が固定されている構造のため、上部受・上部シャフトのような下開きはできず、上開き専用となります。その分、剛性を確保しやすいため、大きな負荷がかかりやすい大型ダンプや4tダンプに使用されます。

テールゲートヒンジ

新しいテールゲートヒンジを選定する際は、現在装着されているテールゲートヒンジの、「高さ」「軸高さ」「幅」「厚み」「ピン径」の5点を計測します。ヤマダボディーワークスの商品ページの図面と比較することで、車両に適合するテールゲートヒンジの選定が可能です。

〇車格(分類)による商品例
【4t・大型用】
>ダンプテールゲートヒンジ DR11 R
>ダンプテールゲートヒンジ DR11 L

【大型用】
>ダンプスーパーヒンジ プレス型 R
>ダンプスーパーヒンジ プレス型 L


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ダンプのヒンジの交換方法

ダンプのヒンジ交換の方法として、上部受とテールゲートヒンジの交換方法を紹介します。構造の違いによってそれぞれ手順が異なるため、交換する際の参考にしてください。

ダンプ上部受の交換方法

ダンプ上部受の交換方法を解説します。

      1.荷台から上部受けを外す
      2.取り付け面を研磨する
      3.新しいヒンジを取り付ける

荷台から上部受けを外す

上部受を交換するためには、最初に古い上部受を荷台から外す必要があります。まず左右の上部受のロックを解除し、テールゲートを下げた状態にしてください。

次に荷台に溶接で固定されている上部受をガス切断機やプラズマ切断機などを使って切断します。切断できたらハンマーなどで力を加えると上部受が外れます。

取り付け面を研磨する

上部受を切断した直後の取り付け面には凹凸が残っているため、そのままでは新しいヒンジをしっかり固定できません。そのため、上部受けを取り付ける面を研磨して平滑にする必要があります。

大きな段差が残っている場合は、ガス切断機を用いて取り除きましょう。細かな凹凸はグラインダーなどで磨けば取り付け面を平らにできます。

新しいヒンジを取り付ける

新しい上部受を取り付ける際は、テールゲートの開閉方向のズレや角度を丁寧に確認する必要があります。

そのために、テールゲートを閉じた状態で上部受けを合わせて、取り付け位置を確認します。

位置と角度が決まったら、新しいヒンジを仮付け溶接しましょう。動作確認を行い、問題なければ本溶接を行って上部受けを荷台に固定します。ヒンジの取り付けが完了したら、仕上げに塗装を行います。

テールゲートヒンジの交換方法

テールゲートヒンジの交換方法を解説します。

      1.荷台からテールゲートを外す
      2.テールゲートと荷台からヒンジを外す
      3.新しいテールゲートヒンジを取り付ける

荷台からテールゲートを外す

テールゲートヒンジを交換するためには、最初に荷台からテールゲートを外す必要があります。しかし、テールゲートは人の力では支えられないため、チェーンブロックやクレーンなどで吊っておく必要があります。

テールゲートと荷台からヒンジを外す

テールゲートを吊ったらピンポンチやハンマーなどを使い、ヒンジのピンを抜きます。ピンを抜くことでヒンジの軸が外れるため、テールゲートを荷台から外すことが可能です。

次にテールゲート側に溶接されているヒンジのアームと、荷台側に溶接されているヒンジの本体を、ガス切断機やプラズマ切断機などを使って外します。

新しいテールゲートヒンジを取り付ける

新しいヒンジを取り付ける面をグラインダーなどで研磨して平滑してから、テールゲートを荷台に取り付け、新しいヒンジを溶接します。

新しいテールゲートヒンジを取り付ける際は、テールゲートの開閉方向のズレや角度を丁寧に確認する必要があります。チェーンブロックやクレーンなどで吊ってテールゲートを閉じた状態でテールゲートヒンジを合わせて、取り付け位置を確認しながら新しいヒンジを仮付け溶接します。動作確認に問題なければ本溶接をして、しっかりと固定します。テールゲートヒンジの取り付けが完了したら、仕上げに塗装を行います。

ダンプのヒンジの交換費用

ダンプのヒンジを交換するためには、部品代と技術料(交換工賃)がかかります。
ただし、ダンプの種類や大きさによって金額が異なるため、正確な金額を調べるためには業者から見積もりをとる必要があります。

たとえば、技術料(交換工賃)が左右セットで約5万円となったケースもありますが、金額はあくまでも一例となります。(2025年12月現在)

車両の状態や作業内容によって変わるため、具体的な費用は業者へ見積もりを依頼することをおすすめします。

ダンプのヒンジを交換する際の注意点

ダンプのヒンジを交換する際の重要な注意点について解説します。注意点を知らずに作業を行うと重大な事故が発生したり、法令違反になったりする可能性があるため、確認しておきましょう。

安全のため必ず業者に依頼する

ダンプのヒンジ交換を行う際、先述したようにガス切断機や溶接などの技術や設備が必要であるため、気軽にDIYできる作業ではありません。作業に慣れていない場合はケガのリスクが高まるため、安全確保のためにも専門業者に交換を依頼することが望ましいです。

さらに、手順を誤ると思わぬタイミングでテールゲートが荷台から落下する可能性があります。車両のサイズが大きくなるにつれて、テールゲートは重くなります。人の力ではとても支えられないため、はさまれると最悪の場合死亡事故につながりかねません。

安全かつ確実に交換するためにも、必ず専門の修理業者に任せましょう。

検査基準を満たしているかを確認する

ダンプにヒンジを取り付ける際は、自動車検査登録制度および保安基準に適合するかどうか、必ず確認しましょう。

なお、平成28年1月1日以降(2016年1月1日以降)、初めて新規検査または予備検査を受検する土砂運搬ダンプのテールゲートヒンジやテールゲートの検査基準が変更になっています。

      1.テールゲートヒンジは、画像のようにアオリ上部より高さ550mm以下、幅450mm以下まで取付可能

    テールゲートヒンジ

      2.テールゲートの仕様は、画像の要件A≧B/2を満足すること

    テールゲートヒンジ

参考:独立行政法人自動車技術総合機構審査事務規程 7-52,8-52 物品積載装置(最終改正)

この改正により、大型の石材などをスムーズに排出するための、高く開口できるテールゲートヒンジの設置が可能になりました。ただし、最大積載量を超える土砂等を積載する目的での使用は、決して行わないようにしましょう。

ヤマダボディーワークスでは新基準に適合する「ダンプスーパーヒンジ プレス型 H=400mm」を扱っています。従来のH=300mmのヒンジと比較して高く開口できるため、大型の石材などをスムーズに排出することが可能です。


ダンプスーパーヒンジ プレス型 H=400mm(1台分)

もっと詳しく見る

>土砂運搬ダンプのテールゲートヒンジ、テールゲートの検査基準の変更

ダンプ上部受は一体構造のため全体交換が必要

ダンプ上部受は一体構造のため全体交換が必要

ダンプ上部受を交換する際に、「丸棒のハンドルの部分」「ハンドルとその先のリングをセット」(※画像内赤矢印の部分)だけで部品として出ませんか?というお問い合わせを良くいただきます。この部分は、補修部品としては存在していないためお出しできません。

また、ダンプ上部受を購入して、「丸棒のハンドルの部分」「ハンドルとその先のリングをセット」だけを取り出せませんか?というお問い合わせもいただきますが、この部分はダンプ上部受の筐体が挟み込むようにがっちり溶接されているため、通常では取り出すことはできません。

「丸棒のハンドルの部分」「ハンドルとその先のリングをセット」は、積載物や建機などで引っかけて壊れやすい部分です。また、ダンプ上部受全体を交換するとなるとガス切断機や溶接機が必要になるという、プロの業者様でないと用意できない工具もあります。

お客様の要望としては良くわかりますが、この部分だけ無理やり外して交換しても、その時点で元の上部受の筐体の強度が失われているため、すぐに外れてしまいます。ダンプ上部受全体での交換が必要なのです。

まとめ

ダンプのヒンジは負荷や衝撃を受けやすい部品であるため、損傷しやすい部品です。動作やロックに異常がある場合は、無理に使用を続けると重大な事故につながることもあるため、早めに交換しましょう。

ヤマダボディーワークスでは、さまざまな種類の「上部受」や「上部シャフト」「テールゲートヒンジ」を取り扱っています。法令の新基準に対応している「ダンプスーパーヒンジ プレス型 H=400mm」などもご用意しています。ぜひご活用ください。

・お電話の場合:054-261-7748
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