ダンプの荷台の改造(カスタム)例|利用できるパーツや注意点についても解説
2026年1月16日
ダンプの荷台は、改造して違う用途に転用したり、機能を追加したりすることで、日常の作業効率が上がる可能性があります。さらに、ドライバーの負担軽減や、安全性の向上といった効果も期待できます。
こちらでは、ダンプの荷台をカスタムする際に知っておきたい基礎知識や、カスタムの具体例について詳しく解説します。
【この記事で分かること】
- ・ダンプの荷台をカスタムするメリット
- ・ダンプの荷台のカスタムに使われるパーツ、カスタム例
- ・ダンプの荷台をカスタムする際に抑えておくべきポイント
目次
ダンプの荷台を改造(カスタム)するメリット
ダンプは積載物の受け渡しや運搬作業が中心となるため、荷台がもっとも使用頻度が高い部分です。そのため、荷台を使いやすくカスタムすることで、無駄な動きが減り、作業効率や安全性の向上につながります。
たとえば、用途に応じて荷台仕様を変更することで、土砂禁ダンプとして使用したり、テールゲートを下開き構造にして大型石材の排出に対応させるなど、より幅広い現場に適した使い方が可能です。
さらに、シート掛けの省力化や、高所作業の削減などを目的とした改造は、ドライバーの負担軽減だけでなく事故防止にも寄与します。
結果として、業務全体のパフォーマンス向上が期待できます。
ダンプの荷台を改造する際の基礎知識
ダンプの荷台を改造する前に知っておきたい基礎知識について解説します。法令に関わる重要な内容もありますので、改造する際はぜひ参考にしてください。
車検証の登録内容が変わる改造は届出が必要
ダンプカーを含むトラックは、全長・全幅・全高・車両重量・用途・備考欄(例:土砂等運搬禁止)などが登録されており、車検証に記載されています。すでに登録されている内容から、以下の範囲を超えたり内容を変更して無断で改造することはできません。
- ・車両全長の変化:±3cm以内
- ・車両全幅の変化:±2cm以内
- ・車両全高の変化:±4cm以内
- ・車両重量の変化:±100kg以内(構造・用途・架装内容などの変更が無い場合)
- ・用途
- ・備考欄(例:土砂等運搬禁止)
この範囲を超えたり内容を変更する場合、管轄の運輸支局等で構造等変更の手続きを行わなければいけません。万が一、この範囲を超えるカスタムを行ったり登録内容の変更を行ったにも関わらず、構造変更の手続きを行わない場合、違法車両として法的処分を課される可能性があります。心配な場合は、架装業者や整備工場等でチェックしてもらうのが安心です。
土砂等を運搬するダンプのさし枠の取付け・荷台の高さ変更はNG
土砂等を運搬するダンプには、さし枠の取り付けが禁止されています。また、荷台を高くする改造もしてはいけません。
ダンプの荷台を高くすると、本来よりも多くの土砂を積載できるようになります。しかし、土砂は比重が大きいため、過積載になる可能性が高まります。さらに、荷台を高くすることにより重心が高くなるため、横転などの事故が発生しやすくなるおそれがあります。
そのため、土砂を運搬するダンプには、積載できる容積が増えるような改造は認められません。
>道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2003.9.26】 第115条(物品積載装置)
突入防止装置を外したりずらしたりしない
トラックの後面には、突入防止装置の設置が義務付けられています。そのため、荷台のカスタムによって突入防止装置を外したり、位置をずらしたり、形状を改造することは認められません。
突入防止装置が正しく設置されていない場合、保安基準に適合しなくなるおそれがあるほか、追突された際に後続車が荷台の下に潜り込んでしまい、ドライバーの命に関わる重大な事故を招く可能性もあります。
車検に通らないだけでなく、安全面にも大きなリスクがあるため、突入防止装置の改造や撤去は行わないようにしましょう。
ダンプの荷台のカスタム例
実際に行われているダンプの荷台のカスタム例をご紹介します。カスタムの際に使用できるパーツも合わせてご紹介しますので、ぜひご活用ください。
土砂禁ダンプ改造

土砂禁ダンプは、土、砂利(砂及び玉石を含む。)、砕石などの比重の大きい荷物を運ぶことが禁止されているダンプです。別名、「深ダンプ」とも呼ばれます。
左右のアオリを高くするかさ上げを行い、テールゲートを外して片開き扉や観音開きに改造したり、船底とかさ上げを行い大きな上開きのテールゲートに改造することで、産業廃棄物やゴミ、ペットボトルなど比重が小さくて容量が大きい荷物を運ぶことができます。
土砂禁ダンプに改造する際の注意点
先述の通り、ダンプカーを含むトラックは、規程の範囲を超えて、車検証に記載されている全長・全幅・全高・車両重量の数値や用途・備考欄の内容を変更する場合、構造変更手続きが必要です。
そのため、土砂禁ダンプへの改造の際は、寸法や重量に変更がなくても「車検証の用途」「形状・架装内容」「備考欄の制限条件」が変更になる為、必ず構造変更届の手続きを行いましょう。
また、土砂禁ダンプに該当する場合、車検証にも「積載物は土砂以外のものとする」と明記しなければならない点にも注意が必要です。
土砂禁ダンプ改造に使用されるパーツ
土砂禁ダンプの改造に使用できるパーツをご紹介します。
ハンドルセット
観音扉の改造に利用するハンドルセットです。観音扉は面積が非常に大きく重量もあるため、万が一走行中に開閉してしまうと重大災害につながる危険性があります。
また、扉部分は運搬作業中頻繁に開閉するため、ハンドルは非常に重要な部品です。ハンドルセットを取り付けることで、安全・確実に荷台に固定できるほか、開閉作業がしやすくなります。
>4型ハンドルセット旧型 φ27.2用(パイプ無)
>ハンマーロックセット φ34用(パイプ無)
テールゲートヒンジ

画像出典:ダンプ新型ヒンジ R – トラックボディパーツトラック架装部品専門店 通販【ヤマダボディーワークス】公式サイト
深ダンプの大きな上開きのテールゲートに改造した場合に使用する、テールゲートヒンジです。高さが130mmと低いのが特徴です。
扉のロック

画像出典:コンテナ用ブーメランロック – トラックボディパーツトラック架装部品専門店 通販【ヤマダボディーワークス】公式サイト

画像出典:ダンプサイドゲートロック 4t用 R
ブーメランロックは、手が届きにくい観音扉の上部のロックに向いています。サイドゲートロックは、観音扉下側に設置して扉を荷台に固定するような使い方が出来ます。
水密ハンドル

画像出典:ステンレス水密ハンドル 受付
荷台の扉からの水漏れを防ぐためのパーツです。深ダンプの上開きのテールゲートの下側に設置し、ハンドル調整で水密性を良くします。
扉止め

画像出典:コンテナ用ドア止め
深ダンプの観音扉に使うドア止めです。荷台側に設置して、観音扉を270度開いた時にドア止めの先端を扉側に引っ掛けて扉を固定します。使用していないときは、走行中にロック部が外に出ないように先端を受けに差しておきます。バネが効きますので、重量がある鉄製の扉も固定しやすいです。
テールゲートの下開き改造

テールゲートの下側に中間金具を設置し、上部受のロックを外してテールゲートを下開きでダンプアップするための改造です。
通常は上部受のロックを外した状態でダンプアップすると、下部のロックが外れた際にテールゲートが落下してしまいます。しかし、テールゲートの下部に中間金具を増設することで、下開きが可能になり大型の石材などの排出が可能になります。
テールゲートの下開き改造に使用されるパーツ
ダンプのテールゲートに中間金具を設置する際に、実際に使用できるパーツをご紹介します。小型・中型ダンプと大型ダンプとで、使用する中間金具が異なるのでご注意ください。
ダンプ中間金具 2t、4t用 新型 メッキピン・ピン受付

画像出典:ダンプ中間金具 2t、4t用 新型 メッキピン・ピン受付
小型・中型ダンプ用の中間金具です。テールゲートの下部に溶接で取り付けることで、下開きが可能になります。なお、自動ツメ用シャフトの中心軸と、本製品ピンの中心軸を合わせて取り付けないと、テールゲートがうまく開かないためご注意ください。
ピンを格納しておくパイプが付属しているため、ピンを抜いた状態でも格納しておけます。また、ピンの先端が折り曲がる構造になっており、運転中のバウンド時にも落ちにくくなっています。
ダンプ中間金具 2t、4t用取付治具 φ21×L85mm

画像出典:>ダンプ中間金具 2t、4t用取付治具 φ21×L85mm
ダンプ中間金具 2t、4t用 新型 メッキピン・ピン受付をダンプに設置する際に、ダンプの自動ツメのシャフトと中間金具本体やピン軸受けとの中心軸を出すための取付治具です。
治具を使用することで、中間金具の位置決めや仮付け溶接が容易になり、仮付けのやり直しの回数を減らすことができます。
ダンプ中間金具 大型用

画像出典:ダンプ中間金具 大型用
大型ダンプ用の中間金具です。上記の小型・中型用と同様に、テールゲートの下部に溶接で取り付けることで、下開きが可能になります。
こちらも自動ツメ用シャフトの中心軸と、本製品ピンの中心軸を合わせて取り付けないと、テールゲートがうまく開かないためご注意ください。
テールゲートの下開き改造の手順
テールゲートに中間金具を設置するための手順は以下のとおりです。
| プロセス | 概要 |
|---|---|
| バッテリー端子を取り外す | 溶接時の電流で電子部品へ悪影響が出るのを防ぐ |
| 位置決め用の丸棒の治具を用意する | φ21mm×85mmの治具を準備し、バリがある場合は削る |
| 車両の寸法を測定する | 自動ツメの軸位置(高さ・奥行き)を測る |
| ダンプ中間金具本体・ピン軸受けをカットする | 測定値に合わせて高さ・奥行きを調整 |
| 取り付け位置を決める | 丸棒治具で確認し、ツメから約5mm離して固定位置を決める |
| 溶接の準備 | 塗装剥離、スパッタ防護の養生 |
| 仮付け溶接 | 治具を差したまま仮付けし、開閉・軸ズレ確認 |
| 本溶接 | 必要に応じダンプアップし固定 |
| ピン受けパイプを取り付ける | ピンが抜き差しできる位置に仮付け 確認後、本溶接 |
| ピンチェーンを取り付ける | 適切な長さに調整し、パイプへ溶接 |
| 最終確認・塗装 | 開閉・固定・ピン脱着を確認後、防錆塗装 |
シート掛け改造

ダンプのシート掛けとは、ダンプの荷台を覆うシートを設置する装置のことです。ダンプは土砂などの荷物を運搬するため、走行中の風や振動で積載物が飛散・落下する可能性があります。
そのため、ダンプの荷台はシートで覆い、積載物の飛散を防ぐことが一般的です。シート掛けには、モーターが併設された「自動シート掛け」と、手動で動かす「手動シート掛け」があります。
シート掛け改造の必要性
ダンプに限らず、自動車の運転者および使用者には、貨物の飛散を防ぐ措置を行うことが義務付けられています。飛散を防ぐものであれば法令上問題ありませんが、確実かつ安全に飛散を防止する手段としてシート掛けが広く利用されています。
ダンプシートは、荷台に上がって手作業で掛けることも可能です。しかし、高所での作業となり危険を伴うため、安全性確保のためにアオリ上部へのシート掛け装置の設置や、自動化改造が有効です。
シート掛け改造に使用されるパーツ
ダンプの荷台にシート掛けを設置する際に、実際に使用できるパーツをご紹介します。自動シート掛けと、手動シート掛けでパーツの種類が異なるのでご注意ください。
自動シート掛けのキット
田村総業のダンプ自動シート掛け クイックE182F型のセット(キット)です。自動シート掛けにはモーターが併設されており、スイッチ操作のみでシートの開閉を行えます。
こちらのキットは、4tダンプ(中型ダンプ)用です。
手動シート掛け用パーツ

画像出典:手動式 丸棒アーム 4V-φ22 L=400 (53359-A3)
手動で開閉を行うシート掛けのパーツです。自動シート掛けと比較すると設置や補修の費用が安価というメリットがあります。なお、手動シート掛けのパーツは自動シート掛けには対応していないため、クイックには絶対に使用しないでください。
まとめ
ダンプの荷台は改造して違う用途へ転用したり、機能を追加したりすることで、作業効率を大幅に向上させられる可能性があります。さらに、カスタムすることでドライバーの負担軽減や安全性の向上も期待できます。
ヤマダボディーワークスでは、土砂禁ダンプへのカスタムやシート掛けの設置、ダンプ中間金具の設置による下開き改造など、ダンプの荷台のカスタムに使用できるパーツを豊富に取り揃えています。
ダンプ荷台のカスタムに関するパーツの選び方で迷った場合は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
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