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トラックのキャブ内のスイッチの種類と機能を説明

2024年6月10日

トラックには、運転に関わる機能に加えて、荷台上の装置を動かす機能が搭載されているため、乗用車にはないスイッチが数多く設置されています。この記事ではトラックに設置されている様々なスイッチの機能を説明します。

なお、トラックのキャビン(運転台)には、かなりの量の空きのスイッチパネル(スイッチの設置場所だが現状はスイッチが設置されていない場所)が存在します。トラックは乗用車と違い、キャビンやシャーシに関わる機能より、ボディ(荷台)に関わる機能が多いので、ボディの架装の仕様によりより多くの追加機能が必要となります。キャビンに存在する数多くのスイッチパネルは、その追加機能に対応するためのものです。

※近年、トラックにも乗用車と同様の安全運転装置が装備され、キャビンやシャーシに関わる機能に対するスイッチも非常に多くなりました。

ヤマダボディーワークスで販売している「キャブ内スイッチ」は、トラックの荷台向けの追加機能に対する後付け用のスイッチです。以下より、当社で販売する荷台向けのスイッチ及び、キャビンやシャーシ向けのスイッチのそれぞれの機能をご説明します。

ヤマダボディーワークスでは様々なキャブ内スイッチを取り扱っています。ぜひご活用ください。


キャブ内スイッチの商品一覧|ヤマダボディ―ワークス

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トラックのスイッチ一覧とそれぞれの機能・意味

トラックのスイッチの種類を「ボディ(荷台)向けのスイッチ」と「キャビン・シャーシ向けのスイッチ」に分けてご紹介します。

ボディ(荷台)向けのスイッチ

ボディ(荷台)向けのスイッチは、荷台上の装置や灯火類を作動させるためのスイッチです。ボディの構造はトラックの種類によって大きく異なるため、車両によってははじめから設置されているスイッチもあります。

※以下で紹介するスイッチの画像はJBキャブ内スイッチ日野(4t・大型)用のものです。テールゲート用スイッチの画像のみ日野デュトロ用のものとなります。

作業灯

作業灯

トラックの荷台を照らす作業灯を、点けたり消したりするためのスイッチです。スイッチは運転席に設置されている場合もありますが、作業灯本体に付いている製品もあります。

室内灯

室内灯

室内灯(ルームランプ)を点けたり消したりするためのスイッチです。室内灯とは荷台に設置されており、室内を明るくするためのランプです。ON/OFFを切り替えるだけのシンプルなスイッチです。

看板灯

看板灯
看板灯を点けたり消したりするためのスイッチです。看板灯とはキャビンの上部に設置されている光る看板のことで、アンドンとも呼ばれます。自社名を入れてアピールするなどの用途で使われるランプです。

路肩灯

路肩灯
路肩灯を点けたり消したりするためのスイッチです。路肩灯とはトラックの側方に設置されており、自車の後輪を照らすためのランプです。側方灯とは異なる種類の灯火であり、トラックが夜間に路肩寄せする際の補助ランプとして役立ちます。

車幅灯

車幅灯
車両の前後左右にある車幅灯を点けたり消したりするためのスイッチです。車幅灯は、夜間にトラックの車幅を知らせるためのランプです。

車高灯

車高灯
車高灯を点けたり消したりするためのスイッチです。車高灯は夜間にトラックの高さを知らせるためのランプで、上側端灯とも呼ばれます。ウイングやアルミバンなどの高さがあるトラックは、保安基準に沿って車高灯を装着しなければなりません。

ウイング

ウイング
ウイングを動かすための電源を入れるためのスイッチです。ONにするとウイングを開閉でき、OFFにするとウイングが動かなくなります。ON/OFFを切り替えるだけのスイッチなので、ウイングの開閉を操作するスイッチは別にあります。

テールゲート

テールゲート
※こちらのみ日野デュトロ用商品の画像となります

テールゲートを動かすための電源を入れるためのスイッチです。ONにするとテールゲートを上下できるようになり、OFFにするとテールゲートが動かなくなります。電源のON/OFFを切り替えるだけのスイッチなので、テールゲートを操作するスイッチは別にあります。

キャビン・シャーシ向けのスイッチ

キャビン・シャーシ向けのスイッチは、主にトラックの走行に関わる機能を作動させるためのスイッチです。近年ではトラックにも安全装置に関わる機能が増えており、キャビン・シャーシ向けのスイッチも増加傾向にあります。以下では多くのトラックに備わっている基本的なスイッチについてご紹介します。

デフロック

デファレンシャル(デフ)をロックするためのスイッチです。デファレンシャルとは、左右のタイヤの移動距離が異なる旋回時などに、タイヤの回転差を発生させる装置です。

通常の走行ではデファレンシャルをロックする必要はありませんが、雪道などの悪路で発進する際にデファレンシャルの制御によってタイヤが空転し、動けなくなることがあります。デフロックすることで、空転していないタイヤに動力が伝わるようになるため、脱出しやすくなります。

サイドミラーワイパー

サイドミラーワイパーを動かすためのスイッチです。サイドミラーにワイパーが付いている車両にしかないスイッチですが、ONするとワイパーがサイドミラーの表面についた水を拭き取り、視認性がよくなります。

サイドミラーヒーター

サイドミラーヒーターを作動させるためのスイッチです。サイドミラーヒーターとは、サイドミラーに雨や雪、霜などが付着して後方の確認ができなくなった際に、ミラーに内臓された熱線に電気を流して視認性をよくするための装置です。

エコモード

エコモードに切り替えるためのスイッチです。近年は地球温暖化問題や大気汚染問題への対策として、エコドライブが推奨されています。エコモードでは、余剰燃料をカットすることで、環境への負荷や、燃費を抑えることが可能です。平坦な道では積極的な利用が推奨されます。

ASRオフ

ASR(アンチ・スリップ・レギュレーター)の制御を止めるためのスイッチです。ASRとは滑りやすい路面で発進や加速する際に、ホイールが空転しないように制御するための装置です。

スタートアシスト

トラックの発進をアシストするためのスイッチです。スタートアシストスイッチをONにするとエンジンの回転数が上がり、積載時や坂道などで発進しやすくなります。

坂道発進補助装置

坂道発進補助装置の作動を切り替えるスイッチです。上り坂の発進時にはブレーキペダルを離してからクラッチが繋がるまでの間に、重力によってトラックが後退することがあります。坂道発進補助装置はクラッチが繋がるまで、自動でブレーキをかける安全装置のことです。

PTO

PTOを入れるためのスイッチです。PTOとは各種作業に必要な動力を得るために、エンジンの動力の一部を分岐させる機構のことです。ダンプトラックやミキサー車などの荷台に大きな動力を必要とするトラックは、PTOを介してエンジンの力で荷台上の装置を動かしています。

DPD

DPD(ディーゼル・パティキュレート・ディフューザー)と呼ばれる、排気ガスの後処理装置のスイッチです。トラックが排気管から出しても良い煤の量は法令によって規制されているため、DPDで煤の収集と燃焼を行います。

アイドリングストップオフ

アイドリングストップの機能を止めるためのスイッチです。アイドリングストップは基本的にONになっているため、機能を止めたい場合に押します。

エアーサスペンション(エアサス)

エアーサスペンション(エアサス)の高さを調整するためのスイッチです。エアサスとはトラックの足回りに付いている緩衝装置のことで、金属スプリングの代わりに圧縮空気の弾性力を利用しています。トラックは積載量によって車高が変わるので、エアサスの空気量を変えることで車高の調整ができます。

トラックのスイッチまとめ

トラックには数多くのスイッチが取り付けられており、大きく「ボディ(荷台)向けのスイッチ」と「キャビン・シャーシ向けのスイッチ」に分けられます。ボディ向けのスイッチはトラックの種類によって付いている種類が大きく異なります。

ヤマダボディーワークスでは、国内の主要トラックメーカーのキャブ内スイッチ(社外品)や、スイッチを取り付けるためのパーツなどを取り揃えています。特に使用頻度が高いスイッチは、頻繁に使用していく中で故障や破損などのトラブルが起きるリスクがあるため、早めに交換品を用意しましょう。

>ヤマダボディーワークス キャブ内スイッチの一覧

またスイッチの取り付けに必要となるハーネスやリレーなどに関しても、ヤマダボディーワークスで取り扱っています。

>ヤマダボディーワークス キャブ内スイッチ用パーツの一覧

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