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トラックのフェリーフックとは?必要性や取り付ける際のポイントを解説

2025年10月28日

フェリーフックとは、トラックをフェリー輸送する際に、トラックを船体に固定するための部品です。装着していなくても車検は通りますが、フェリーフックを備えていないトラックはフェリー会社から乗船を断られることもあります。

この記事では、フェリーフックの役割やフェリーフックの種類、安全に取り付けるための注意点について解説します。

【この記事で分かること】

  • ・トラックのフェリーフックの必要性
  • ・トラックのフェリーフックの取付位置・取付のポイント
  • ・フェリーフックの種類


フェリーフック

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トラックのフェリーフックとは

フェリーフックとは、フェリーに積載したトラックを船体に固定するための部品です。リング状のものが一般的で、「ラッシングリング」や「ラッシング用リングフック」などと呼ばれることもあります。

フェリーは波の影響で大きく揺れることがあるため、トラックを船体にしっかり固定しないと横転したり荷崩れしたりする危険があります。また、重量のあるトラックが船内で動くと、フェリーの安全性そのものが損なわれかねません。

そのため、フェリーフックとクローバーリーフ(フェリーの床面にある固定のための土台)にラッシングベルトをつなぎ、確実に固定する必要があります。

なお、フェリーフックがないトラックや適切に取り付けられていないトラックは、乗船を断られる場合があります。フェリー輸送を利用するトラックにとって、フェリーフックは欠かすことができない重要な部品といえるでしょう。

フェリーフックの取り付け位置

ステンレスフェリーフック リング 22mm

フェリーフックは車両の躯体、もしくは躯体に対して強固に設置された補強板などに取り付けます。

また、フェリーフックは複数個必要で、設置数が多いほど固定の安定性が高まります。フェリー輸送が想定される車両には、固定に十分な数のフェリーフックを取り付け、安全に航海できるようにしましょう。

一般的には、乗船時に「6点取り」または「4点取り」でラッシングができるよう、左右均等に最低合計6カ所(車両のサイズによっては最低合計4カ所)への設置が必要です。

なお、フェリー輸送を前提としないトラックではフェリーフックが装備されていない場合がありますが、フェリーフックに法的な装着義務はないため、車検は問題なく通せます。

フェリーフックの種類

フェリーフックには楕円型やD字型など、いくつかの形状があります。また、固定する車両の重量や想定される負荷に応じて、「19mm」や「25mm」などの径サイズを使い分ける必要があります。

ヤマダボディーワークスでは、以下のようなさまざまな種類のフェリーフックを取り扱っており、用途や車両条件に合わせて選択が可能です。

フェリーフック リング 19mm

フェリーフック リング 19mm

材質:鉄製(鍛造)
径:φ19.0

D字型のフェリーフックです。フェリーフックを車体に取り付けるための「フェリーフック 押金 19mm用」も販売しています。また、押金・リングがセットになった「フェリーフックセット 19mm」もご用意しています。


フェリーフック リング 19mm

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フェリーフック 押金 19mm用

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フェリーフックセット 19mm

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フェリーフック リング 25mm

フェリーフック リング 25mm
材質:鉄製(鍛造)
径:φ25.0

D字型のフェリーフックです。φ25.0なので強度が高く、重量のあるトラックの固定に適しています。

この他、フェリーフックを車体に取り付けるための「フェリーフック 押金 25mm用」や、押金・リングがセットになった「フェリーフックセット 25mm」もご用意しています。


フェリーフック リング 25mm

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フェリーフック 押金 25mm用

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フェリーフックセット 25mm

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ステンレスフェリーフック リング 22mm

ステンレスフェリーフック リング 22mm

材質:ステンレスSUS304(鍛造)
径:φ22.0

楕円型のフェリーフックです。「ステンレスフェリーフック22mm用 U字取付リング」と組み合わせて使います。

本商品と取り付け用のU字型リングには、ステンレスのなかでもサビに強いSUS304を採用しているため、フェリー輸送の機会が多く潮風や塩害の影響を受けやすい車両でも安心です。

また、SUS304は強度、耐熱性、耐衝撃性にも優れており、一度取り付ければ長く使用できます。

>SUS304とは?他のステンレスとの違いや特徴を解説


ステンレスフェリーフック リング 22mm

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ステンレスフェリーフック22mm用 U字取付リング

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フェリーフックを取り付ける際のポイント

フェリーフックは、フェリー輸送時の安全保全に欠かせない重要な部品であり、ただ取り付ければよいというわけではありません。ここでは、車両をより安全かつ快適に固定するための取り付け時のポイントを解説します。

フェリーフックの固定用ゴムを活用する

フェリーフックの固定用ゴムを活用する

フェリーフックは、走行中の揺れや振動などで他の部品と接触し、不快な金属音を立てることがあります。気になる場合は、フェリーフックを固定する部品の装着を検討しましょう。

たとえばヤマダボディーワークスでは、「ステンレスフェリーフックφ22用受ゴム 22×30×69mm」を取り扱っています。本商品はステンレスフェリーフックφ22の内側にピッタリはまるように設計されており、装着するとフェリーフックが固定され、金属音の発生を防げます。


ステンレスフェリーフックφ22用受ゴム 22×30×69mm

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溶接で車体に確実に固定する

すでに説明したように、フェリーフックは車両の躯体、もしくは躯体に対して強固に設置された補強板に、溶接によって確実に固定しなければなりません。

フェリーは、天候や波の高さなどによって前後・左右に大きく傾くことがあります。このとき、フェリーフックの固定が不十分だと、フェリーフックが負荷に耐えきれず車体から外れてしまい、数トンもの重量を持つトラックが大きく傾いたり、最悪の場合は横転したりするリスクがあります。

このようなトラブルを防ぐために、フェリーフックは溶接での固定が不可欠です。

適切な位置・向きで取り付ける

トラックをフェリーに確実に固定するには、フェリーフックの位置と向きも非常に重要です。

フェリーフックが車体の内側に入り込んだ位置に取り付けられていると、ラッシングベルトがうまく掛からず、フェリー側のクローバーリーフとしっかり固定できない恐れがあります。その場合、強い揺れに耐えられずに固定が外れ、重大な事故につながるリスクがあります。

また、フェリーフックの取り付けが不適切なトラックはフェリー会社から乗船を拒否される可能性もあるため、事前の確認と適切な設置を心がけましょう。

まとめ

フェリーフックとは、トラックをフェリーで輸送する際に、トラックを船体に固定するための部品です。フェリーは波の影響で大きく揺れることがあるため、トラックを安全に固定するフェリーフックは輸送時に欠かせない装備といえます。

ヤマダボディーワークスでは、用途に応じた各種フェリーフックをはじめ、取り付けに必要な押金やU字型の取り付けリング、走行時の揺れや騒音を軽減する固定用ゴムも取り扱っています。トラック輸送の安全性向上にぜひお役立てください。


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