トラックのエアラインレールとは?活用シーンや安全に使用するための注意点を解説

トラックのエアラインレールとは?活用シーンや安全に使用するための注意点を解説

2025年9月30日

エアラインレールは、トラックの荷物を固定するために使われる固定用具です。エアラインレールは高い耐久性と汎用性を備えており、効率的な荷物の固定や輸送に役立ちます。

本記事では、エアラインレールの特徴や種類、取り付け方法、使用時の注意点を詳しく解説します。


エアラインレール

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【この記事で分かること】

  • ・トラックでのエアラインレールの活用方法
  • ・エアラインレールの種類
  • ・エアラインレール使用時の注意点

トラックのエアラインレールとは?

エアラインレール AR-L 軽量用 L=3000mm
画像出典:エアラインレール AR-L 軽量用 L=3000mm

エアラインレールとは、等間隔の穴(ラッシングポイント)が開いた金属製のレールです。ラッシングポイントに専用の端末金具(フィッティング)を差し込むことで、荷物や座席をしっかりと固定できるのが特徴です。

もともとは米国アンクラ社が航空機の座席固定などを目的に開発した製品ですが、その高い耐久性と汎用性の高さから、現在ではさまざまな場面で活用されています。

たとえばトラックでは、ウイング車、食品搬送車、冷凍車などの荷物の固定に使われていますし、福祉車両では車いす固定用として活用されています。このようにエアラインレールは、航空業界の厳しい品質基準のもとで製造された安全性と信頼性の高い荷物固定部品として、広く普及しているのです。

なお国内では、オールセーフ株式会社(旧アンクラジャパン株式会社)が販売元として、エアラインレール及び関連製品の販売を行っています。

エアラインレールの特徴

エアラインレールは、ラッシングポイントの間隔が25.4mmと細かく設計されているため、荷物の形状や積載位置に合わせて柔軟に固定できるのが大きな特徴です。専用のフィッティングもワンタッチで脱着できるため、荷物の積み降ろしを効率的に行えます。

素材には軽量かつ高強度で知られるジュラルミンが採用されています。これにより、重量があるトラック貨物でも安全かつ確実に固定が可能です。

さらに、エアラインレールは溝が浅く、清掃がしやすい構造になっています。そのため、衛生管理が求められる食品輸送や医療関連の貨物輸送にも適しています。トラック輸送において、安全性・効率性・衛生性を兼ね備えた荷物固定方法として広く活用されているのです。

トラックのエアラインレール活用シーン

トラックにおけるエアラインレールは、荷物の固定に使えるのはもちろん、専用の棚受けを組み合わせて荷台を上下に分ける「ダブルデッキシステム」にも活用できます。実際にトラックでどのように活用できるかをご紹介します。

ベルトを使って荷物を固定する

ベルトを使って荷物を固定
画像出典:エアラインレール・ダブルデッキシステム |オールセーフ株式会社

エアラインレールは、ラッシングベルトと組み合わせて使います。

具体的には、荷台の床板や側面に設置されたエアラインレールのラッシングポイントにフィッティングを差し込み、フィッティングにベルトを通して締め上げるだけで、荷物を安全に固定できます。

フィッティングの位置は、積載物の大きさや形状に合わせて自由に変更可能です。これにより、長尺物から不定形の荷物まで幅広く対応でき、荷崩れや破損の防止に効果を発揮します。

取り付け位置や組み合わせ次第で、荷台スペースを有効活用できる点も魅力です。積載効率が上がれば、輸送コストの削減や作業時間の短縮にもつながります。

ダブルデッキシステムの仕切りに使う

ダブルデッキシステムの仕切り
画像出典:エアラインレール・ダブルデッキシステム |オールセーフ株式会社

ダブルデッキシステムとは、荷台に2段棚を設けて空間を有効利用するシステムのことです。

エアラインレールをトラックの荷台側面に取り付けて専用の棚受けと組み合わせることで、ダブルデッキシステムを導入できます。限られた荷台スペースを上下に有効活用でき、より多くの荷物を安全に運搬することが可能です。

また、上段には軽くて衝撃に弱い荷物、下段には重量物を配置することで、輸送中の荷崩れや圧損といったリスクを防ぎながら、積載効率を最大限に高められます。

さらに、棚の脱着は簡単に行えるため、運搬する荷物のサイズや形状に合わせて柔軟にレイアウトを変更できます。必要に応じてワンフロア仕様に戻せるため、日々異なる荷物を運ぶ現場でも活躍するでしょう。

エアラインレールと関連部品の種類

エアラインレールを構成する部品は、大きく以下のように分類できます。

  • ・エアラインレール
  • ・フィッティング(端末金具)
  • ・付属部品

これらの部品について、それぞれ詳しく解説します。

エアラインレール

エアラインレールには、重量用、軽量用、フランジ付きの中量用、埋め込みタイプの重量用などさまざまな種類があり、使用シーンに合わせて適したものを選んで取り付けられます。

たとえば、重量貨物を強力に固定したい場合には重量用、日用品などの比較的軽い荷物の運搬には軽量用というように、荷物の重さによって使い分けが可能です。

また、フランジ付きならよりしっかりと取り付けられる、埋め込みタイプなら取り付け面がフラットになるため台車やパレットの移動がスムーズに行えるなど、それぞれ特徴が異なります。

荷物の重量や運搬環境に合ったエアラインレールを選ぶことで、作業効率の向上や荷崩れ防止、車両や荷物の保護といったメリットを最大限に得られます。


エアラインレール AR-HA 重量用 L=3200mm

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エアラインレール AR-L 軽量用 L=3000mm

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エアラインレール AR-M-F 中量用(フランジ付) L=3000mm

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エアラインレール AR-S 重量用(埋込タイプ) L=3000mm

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フィッティング(端末金具)

エアラインレールのラッシングポイントに取り付けるフィッティングにも、さまざまな種類があります。リング付き、クイックリリースアダプタ、フィッティンググリップなどから、用途に応じて選択が可能です。

またフィッティングは、ラッシングポイントに差し込むスタッドの数によってシングルスタッド(SS)、ダブルスタッド(DS)、クワトロスタッド(QS)といった種類があり、それぞれ引張強度が異なります。

種類 引張強度 特徴
シングルスタッドフィッティング(SS) 1,500kg ・オープンフックタイプのベルトをリングへ引っかけて使用できる
・位置調整も簡単に行えるため、荷物の大きさが異なる場合でも柔軟に対応可能
ダブルスタッドフィッティング(DS) 2,300kg ・ナローフック、クロスフック、オープンフックタイプのベルトをリングへ引っかけて使用できる
・Sに比べてより高い安定性を確保できる
クワトロスタッドフィッティング(QS) 4,600kg ・ナローフック・クロスフック、オープンフックタイプのベルトをリングへ引っかけて使用できる
・DSと比較して強度が1.6〜1.7倍に向上
・レールへの負担を大幅に軽減できる
・ねじ位置に関係することなく、安定した荷重を実現する

ただし、引張強度はエアラインレールが強固に固定されていることを前提としており、トラックの躯体とエアラインレールは、一般的にその強度に耐えられるように固定されていません。そのため、引張強度の上限値に達する前に、レールが躯体からむしり取られてしまう恐れがあるので注意してください。


エアラインレール用端末金具 SS シングルスタッドフィッティング

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エアラインレール用端末金具 DS-R ダブルスタッドフィッティング(リング付)

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エアラインレール用端末金具 QS クワトロスタッドフィッティング

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付属部品

エアラインレールの端には、エンドキャップを取り付けられます。

レールの切断面はエッジが鋭く、そのままでは靴や衣服、荷物が引っかかって破損したり、ケガをしたりする恐れがありますが、エンドキャップを装着すれば安全性が向上し、荷物の損傷防止が可能です。

また、見た目が整い、レール周りの仕上がりが美しくなるというメリットもあります。


エアラインレール用エンドキャップ AR-HAPK

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エアラインレール用エンドキャップ AR-LPK

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エアラインレール用エンドキャップ AR-SPK

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エアラインレールの取り付け方法

エアラインレールは、あらかじめ荷台に設置しておく必要があります。具体的には、エアラインレールをトラックの荷台の床枠などの躯体に対して、皿のタッピングビスなどで固定します。

なお、皿ビスを使用する際は、エアラインレールのフィッティングと干渉しないように皿穴をもみ(削り)、表面がフラットになるよう加工しますが、この際、もみ(削り)過ぎると板厚が薄くなりますのでご注意ください。

また、フランジ付きのエアラインレールは、フランジ部分をビスやリベットで躯体に固定します。

いずれのタイプのエアラインレールも荷台の加工が必要となるため、業者に依頼して取り付けてもらうのが一般的です。

エアラインレール使用時の注意点

エアラインレールは便利な反面、誤った使い方をすれば、走行中に荷崩れが起きたり、レールや荷物が破損したり、最悪の場合はケガにつながったりすることもあります。エアラインレールを安全に使いこなすための注意点を解説します。

専用のフィッティングやベルトを使用する

エアラインレールを安全かつ長く使用するためには、必ず専用のフィッティングやラッシングベルトを使うことが重要です。専用以外のフィッティングやベルトを使用すると、走行中の振動や衝撃で外れてしまい、荷崩れや荷物の損傷につながる恐れがあります。

また、ラッシングポイントの形状に合わないフィッティングを使うと、接触部分に局部的な負荷がかかり、エアラインレールの変形や破損を招くことがあります。そのため、専用で、なおかつ、規格が合う部品を選び、確実に固定することが重要です。

エアラインレールや固定器具に破損がないか点検する

エアラインレールを安全に使い続けるには、定期的な点検と、必要に応じた修理や部品交換が欠かせません。レール本体はもちろん、フィッティングやラッシングベルトなどの付属部品も含めて、摩耗や変形、亀裂がないかをこまめに確認しましょう。

点検時に損傷や劣化が見られた場合は、無理に使用を続けず、速やかに新品へ交換してください。使用中にフィッティングがしっかり固定されない、ベルトが緩むなどの不具合を発見したにもかかわらずそのまま使い続けると、荷崩れや事故の原因となります。

まとめ

エアラインレールは、航空業界だけでなくトラック業界でも使われている荷物固定用具です。荷物を確実に固定できるのはもちろん、ダブルデッキシステムにも活用できるため、導入すれば、積載効率が向上してより多くの荷物を運べるようになります。

ヤマダボディーワークスでは、各種エアラインレールをはじめ、フィッティングやエンドキャップなど関連部品も幅広く取り扱っています。トラックの荷物固定をより安全、効率的に行いたい方は、ぜひヤマダボディーワークスをご活用ください。


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