新東名静岡県内でトラック自動隊列走行実証実験を初実施
2018年1月14日
トラックボディパーツのプロショップヤマダボディーワークスPROです。
経済産業省と国土交通省は1月12日、トラック自動隊列走行の実証実験を23~25日の3日間、新東名浜松サービスエリアと遠州森町パーキングエリアの区間で初めて実施すると発表しました。
トラック自動隊列走行実証実験について
【静岡新聞アットエス様の記事画像より引用(該当ページにリンクしております)】
トラック自動隊列走行とは、縦に連なるトラック数台を先頭車両だけに運転手が乗車し、後続車両は通信技術を使い無人の自動運転で走行させるものです。
政府は、2020年に全線開通を目指す新東名で実用化を想定し、2022年をめどに東京-大阪間での高速道路で事業化を目指しております。
トラック自動隊列走行の実証実験が可能な条件としては、
・高速道路である事
・カーブや高低差が少ない事
・片側3車線で車線変更による事故リスクが低い事
が挙げられます。制限速度110km/h化にいち早く取り組めた新東名は、この条件に合致している部分が多く、初めての実証実験の場として最適です。
トラック自動隊列走行を行う大きな目的は、日本の人口構造問題への対処にあると思います。
日本は、総人口の減少率を大きく上回る生産年齢人口の減少により、今後猛烈な人手不足が予想されるという問題を抱えております。物流業界への影響は最たるもので、インターネット通販の伸びにより物流量が伸びているにも関わらず、現状でも物流サービスを提供する運転手さんが大幅に不足しているのです。これに対処するには、生産性の向上しかありません。トラック自動隊列走行は、今まで一人で1の仕事量しかこなせなかった事を、一人で3にも4にも仕事量を増やす技術なのです。
生産性向上への投資は、人から仕事を奪うのではなく、新たな投資やサービスを呼び込むという側面も持つと思います。
例えばトラック自動隊列走行が事業化されれば、トラック自動隊列走行を行うトラックと一般道を走行してきたトラックを結びつけるトラックターミナルが、主要インターチェンジや主要サービスエリアで整備させるでしょう。またETCの技術を使った新たなサービスが、トラック自動隊列走行と結びつけて開発されるでしょう。
またトラック自動隊列走行の事業化は、静岡県にとっても将来的に有望な事だと思います。静岡県は、巨大な物流需要がある東京-大阪間の単なる通過点ではありません。静岡県は、最新の新東名や従来からある東名の重要インフラにより必ず利用される区間であり、静岡市清水区の新清水ジャンクションから中部横断自動車道により新潟県まで結ばれる事により、物流ハブとしての投資の可能性を秘めているという事です。
トラック自動隊列走行は、トラックボディー業界にとりましてもボディ架装仕事を減らす技術ではありません。むしろトラックボディー業界には、最新のITやIoT技術を融合する機会となる出来事だと思います。
自分にとっては、ワクワクする記事でした!
この記事に関するお問い合わせは、こちら