トラックのナンバープレートの種類|取得のポイントも解説
2024年1月1日
トラックのナンバープレートには、様々な大きさや色、番号があります。どのようなナンバープレートを装着するかは、トラックの種類ごとに決められており、違反すると罰則の対象になることもあります。
この記事では、それぞれのトラックにどのようなナンバープレートを取り付ければ良いのか詳しく解説します。
ヤマダボディーワークスでは様々なナンバープレートを取り扱っています。ぜひご活用ください。
目次
【トラックの大きさ別】ナンバープレートのサイズ
トラックのナンバープレートには、「大型標板」と「中型標板」があり、それぞれサイズが異なります。
どちらのナンバープレートを装着するかは、車両の大きさによって異なります。
大型標板のナンバープレートが使われるトラック
大型標板(22cm×44cm)は、下表の「大型自動車」に該当するトラックに装着されます。
車両総重量 | 最大積載量 | 乗車定員 | |
---|---|---|---|
大型自動車 | 11トン以上 | 6.5トン以上 | 30人以上 |
中型自動車 | 7.5トン以上 11トン未満 |
4.5トン以上 7.5トン未満 |
11人以上 30人未満 |
大型自動車 | 3.5トン未満 | 2トン未満 | 11人未満 |
大型トラックは車体が大きいため、ナンバープレートも大きいサイズのものが使われます。
中型標板のナンバープレートが使われるトラック
中型標板(16,5cm×33cm)は、「中型自動車」と「普通自動車」に装着されるナンバープレートです。つまり、大型自動車以外のトラックには中型標板が取り付けられます。軽トラックや乗用自動車にも、中型標板のサイズのナンバープレートが装着されます。
トラックのナンバープレートの色の違い
トラックのナンバープレートには「事業用」と「自家用」の2種類があり、それぞれ色が異なります。
ここでは、事業用と自家用の違いについて解説します。
事業用自動車のナンバープレート
事業用のトラックや、バス、タクシーなど、荷物や乗客を運んで運賃を得る仕事に用いる車両には、「事業用ナンバー」を装着しなければなりません。事業用のナンバープレートは色に特徴があり、自家用と比較すると配色が反対になっています。
事業用ナンバーには、登録自動車の「緑ナンバー」と、軽自動車の「黒ナンバー」があります。緑ナンバーは背景色が緑色、文字が白色です。黒ナンバーは背景色が黒色、文字が黄色です。
また、ナンバープレートの左下に記載されているひらがなにも区分があり、事業用は「あいうえかきくけこを」のいずれかが記載されています。
事業用ナンバーを取得するためには様々な条件があるため、申請すれば誰でも取得できるというものではありません。取得するための具体的な条件(一部抜粋)は、以下のようなものがあります。
- ・5台以上のトラックやバンを保有していること
- ・運行管理者がいること
- ・事業を開始するための資金があること など
事業用ナンバーの申請や取得は簡単ではありませんが、ダンピング(不当廉売)を行ったり、運転者を劣悪な労働環境で働かせたりする、不良な業者が増えることを抑制する効果もあります。
自家用自動車のナンバープレート
プライベートで使用するような自動車や、事業で使う場合でも運送による利益が発生しない自動車には「自家用ナンバー」を装着します。
自家用の登録車(白ナンバー)は背景色が白色で、文字が緑色に塗装されています。軽自動車(黄色ナンバー)は背景色が黄色で、文字が黒色です。
自家用ナンバーの左下に記載されているひらがなは、自家用車には「さすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆらりるろ」、レンタカーには「われ」が使われます。
【ナンバープレートの分類番号別】トラックの種類
ナンバープレートの右上の数字は「分類番号」と呼ばれ、自動車の種類を表しています。分類番号の最も大きい桁(左)の数字が車両の種類を表しており、0から9それぞれの意味は以下の通りです。
- ・0ナンバー…大型特殊自動車における建機
- ・1ナンバー…普通貨物車
- ・2ナンバー…普通自動車(定員11人以上)
- ・3ナンバー…普通自動車(定員10人以下)
- ・4ナンバー…小型貨物車・軽貨物車
- ・5ナンバー…小型乗用車・軽乗用車
- ・6ナンバー…4ナンバーの予備番号
- ・7ナンバー…5ナンバーの予備番号
- ・8ナンバー…特殊用途自動車
- ・9ナンバー…大型特殊自動車
トラックのナンバープレートには、主に貨物車を意味する「1ナンバー」か「4ナンバー」が装着されています。
トラックの1ナンバーと4ナンバーの違い
トラックによく装着されている「1ナンバー」と「4ナンバー」は、トラックのボディサイズによって分けられています。1ナンバーは大きなボディのトラックに装着されており、4ナンバーは比較的小さいトラックやバン(軽トラックを含む)に装着されています。
ボディーサイズ
1ナンバーと4ナンバーが使われるトラックのサイズは、それぞれ以下の通りです。
【1ナンバーが使われるトラックのサイズ】
全長 | 12.0m以下 |
---|---|
全幅 | 2.5m以下 |
全高 | 3.8m以下 |
【4ナンバーが使われるトラックのサイズ】
全長 | 4.7m以下 |
---|---|
全幅 | 1.7m以下 |
全高 | 2.0m以下 |
ディーゼルエンジン以外の自動車では、排気量が2000cc以下という条件もあります。なお、6ナンバーは4ナンバーと同じ意味を持ち、4ナンバーが不足した時に使われます。
ナンバーの取得条件
1ナンバーはボディサイズに関する要件が広いため、4ナンバーよりも様々なトラックの登録を行えます。例えば、アオリに1.7mの幅を超えた構造物を取り付けたい、ボディの全高2mを超えたウイングにしたいといった場合に、1ナンバーで登録することができます。
しかし、1ナンバーは4ナンバーと比較すると、自賠責保険や高速道路料金といったランニングコストが高くなってしまうデメリットがあります。
また、1ナンバーのトラックは巻込防止装置の装着義務があり、4ナンバーのトラックには不要といった違いもあります。コストの違いについては、後ほど詳しく解説します。
トラックのナンバープレートを取得する際のポイント・注意点
トラックのナンバープレートを取得する際の、ポイントや注意点を4点ご紹介します。ナンバープレートによってできることが異なったり、ランニングコストが変わったりするのでぜひ参考にしてください。
自家用ナンバーでは事業が行えない
背景色が白色や黄色の自家用ナンバーでは、報酬が発生する事業を行うことが法令で禁止されています。自家用ナンバーのトラックで他人の荷物を有償で運送した場合、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が課せられます。
事業用ナンバーの取得には様々な条件があり、多くの書類をそろえる必要があるため、申請を行う場合は行政書士などに相談すると良いでしょう。また、事業用ナンバーでも緑ナンバー(登録車)と黒ナンバー(軽自動車)では取得条件が異なり、黒ナンバーの方が条件が少ないです。
1ナンバーと4ナンバーでは自賠責保険料が異なる
1ナンバーと4ナンバーでは、自賠責保険の保険料が異なります。自賠責保険とは必ず加入しないといけない保険のことで、車検の度に保険料を支払う必要があります。下表のように、4ナンバーの方が1ナンバーよりも保険料が安いため、ランニングコストが安く済みます。
- ・1ナンバー(2トン超):24,100円
- ・1ナンバー(2トン以下):17,790円
- ・4ナンバー:15,830円
※営業(事業)用12ヶ月の保険料で計算
※2023年11月時点
軽自動車の場合は貨物車でも車検を2年ごとに行えば良いため、保険料は24ヶ月で17,540円となります。
1ナンバーは高速道路料金が高くなる
トラックは、高速道路の料金が1ナンバーと4ナンバーでは異なり、1ナンバーの方が高額になります。高速道路の料金車種区分は、「軽自動車」「普通車」「中型車」「大型車」「特大車」の5つに分けられており、車体が大きいほど料金が高くなります。
4ナンバーのトラックは軽自動車もしくは普通車に分類され、1ナンバーのトラックは中型車以上の車種区分に該当します。普通車と中型車の料金を比較すると、一般的に中型車の方が2割程度高額です。大型車や特大車はさらに割り増しになるため、必要以上に大きいトラックを使用するとランニングコストが増えてしまいます。
ナンバープレートの取り付けルールを守って装着する
取得したナンバープレートをトラックに装着する際にも、様々なルールがあるため注意が必要です。
ナンバープレートを取り付ける位置や角度、装着して良いフレームなどには細かな規定があります。また、ナンバープレートを覆うカバーの取り付けや、ナンバープレートを縦や逆さまに取り付けることは禁止されています。
軽自動車以外の自動車は、後ろのナンバープレートには封印が取り付けないといけないため、個人で外してはいけません。ナンバープレートの表示義務違反には50万円以下の罰金が課せられるため、決められた場所に正しく装着し、不要な装飾はしないようにしましょう。
トラックのナンバープレート:まとめ
トラックのナンバープレートは、大きさや色、記載されている数字によって様々な分類があります。それぞれのトラックのサイズや用途によって装着しなければならないナンバープレートは決められており、正しいナンバープレートの装着は法令によって義務化されています。
また、後付けのパーツによってトラックのサイズが変わる場合、ナンバープレートの分類も変更しないといけない場合があります。ヤマダボディーワークスで扱っている製品で、トラックのサイズが気になる場合はぜひご相談ください。